【2026年版】ステマ規制 完全ガイド:あなたのサイトの「お客様の声」は大丈夫?
2023年10月に施行された日本のステマ規制。あなたのサイトに載っている「お客様の声」は本当に合法ですか?措置命令の実例と、事業者が今すぐチェックすべき7項目を解説します。

「当サイトに掲載されている『お客様の声』、本当に法律上問題ないですか?」——この質問に即答できる事業者は、実はとても少ないのが現状です。
2023年10月1日、日本で ステルスマーケティング規制(以下ステマ規制) が施行されました。これは景品表示法の告示として位置づけられ、違反すると 措置命令 という行政処分の対象になります。
そして実際に、施行から1年足らずの間に複数の事業者が措置命令を受けています。クリニック、歯科医院、大手製薬会社——いずれも「お客様の声」の取り扱いに関する違反でした。
この記事では、日本のステマ規制の要点、実際の違反事例、そして 今日からできるチェックリスト を解説します。
ステマ規制とは何か
ステマ規制の正式名称は 「一般消費者が事業者の表示であることを判別することが困難である表示」 といいます(長いのでここでは「ステマ規制」と呼びます)。
根拠法は 景品表示法 第5条第3号 です。景品表示法はもともと「不当景品類及び不当表示防止法」という法律で、消費者を誤認させる広告表示を禁じるものです。その中に、2023年10月から 「ステルスマーケティング」という類型が追加された というのが正確な位置づけです。
ポイントは次の3つ:
- 広告である事実を隠した投稿 が対象
- 違反したのは投稿者ではなく 事業者 (インフルエンサーではなく、依頼した側の企業)
- 違反すると 措置命令 + 違反事実の公表 という重い処分
インフルエンサー側を直接罰する仕組みではなく、あくまで事業者側の規制というところが重要です。
以下のフローチャートは、「あなたの声の運用は適法か」を確認するための判断基準を整理したものです。
違反になる「2つの要件」
消費者庁のガイドラインでは、ステマ規制の違反となる要件を次の2つと定めています。両方を満たすと違反です。
要件1: 事業者が関与した表示であること
具体的には、次のいずれかがあれば「事業者の関与」に該当します:
- 事業者が対価(金銭、物品、割引、優待など)を提供した
- 事業者が投稿内容を指示した
- 事業者が投稿の掲載を依頼した
- 事業者が投稿の削除や修正を指示できる立場にあった
重要: 「対価なし・完全無償」の投稿は対象外。ただし「サンプル提供」や「試供品」も一般的には対価に含まれます。
要件2: 一般消費者が広告であることを判別できないこと
投稿を見た人が「これは事業者から依頼された広告だ」と気づけない状態のことです。判別できない = アウト、です。
具体的な判別手段は次のようなもの:
- 「PR」「広告」「プロモーション」という表記
- 「〇〇社提供」「〇〇社から商品の提供を受けました」という明示
- 「#PR」「#広告」「#プロモーション」というハッシュタグ(SNSの場合)
これらがない状態で対価付きの投稿をすると、違反とみなされます。
実際に措置命令が出た4つの事例
2023年10月の施行以降、実際に措置命令が出された事例を紹介します。「お客様の声」の取り扱いを考える上で、これらの事例はとても参考になります。
事例1: 美容クリニックの「星5で5,000円割引」(2024年6月)
神奈川県のある美容クリニックが、Google口コミに星5評価を投稿したユーザーに対して、治療費から 5,000円割引 するキャンペーンを実施していました。
何が問題だったか:
- 評価の内容(星5)を条件に報酬を提供
- 投稿者が「報酬を受けて投稿した」ことを消費者に明示していない
結果、消費者庁は措置命令を発出。これは ステマ規制施行後の初の措置命令事例 として大きく報道されました。
事例2: 大正製薬のインフルエンサー投稿転載(2024年11月)
大正製薬株式会社は、インフルエンサーに依頼して商品紹介の投稿をしてもらっていました。その投稿を自社の公式サイトに掲載する際、「PR」表記なしに使用していたことが問題となりました。
ここがポイント: 依頼したインフルエンサーの投稿自体にはPR表記があったものの、それを自社サイトに転載する際にPR表記が消えていた——このような「二次利用」でも違反に問われます。
事例3: 歯科医院のギフトカード提供(2025年3月)
ある歯科医院が、高評価の口コミを投稿した患者に対し ギフトカード を提供していたケース。事例1と同じ構造で、消費者庁は措置命令を発出しました。
事例4: ロート製薬のモニター投稿転載(2025年3月)
ロート製薬株式会社が、モニター参加者に依頼した投稿を自社サイトに「PR」表記なしで転載したことが問題視され、措置命令が出されました。事例2と同じ構造です。
これら4つの事例から学べる教訓は次の通りです:
- 報酬を「評価の内容」に紐づけるとアウト
- 自社サイトへの転載でも関係性の開示は必須
- 大手企業でも見落として違反に問われる
あなたのサイトを守る7項目チェックリスト
今あなたのサイトで「お客様の声」を掲載している場合、以下の7項目をチェックしてください。
✅ チェック1: 星評価や高評価を条件にした報酬・割引を提供していないか
「星5のレビューを書いてくれた方に500円オフ」——これは完全にアウトです。同様に「良い評価をお願いします」という表現も危険です。評価の内容に一切言及せず、「ご感想をお聞かせください」という中立的な依頼にとどめましょう。
✅ チェック2: SNSインフルエンサーの投稿を自社サイトに転載する際、関係性を明示しているか
大正製薬・ロート製薬の事例のように、二次利用でもPR表記は必須 です。「お客様の声」として掲載するなら「〇〇様からご提供いただいた投稿です」「当社の商品モニターにご協力いただいた方のコメントです」と明示してください。
✅ チェック3: 対価(金銭・割引・ギフトカード)を提供した投稿を区別できるようにしているか
無償で投稿されたお客様の声と、何らかの対価を提供した投稿は、掲載時に 区別 するべきです。TAIKOBANでは「特典付き」バッジで自動的に表示します。
✅ チェック4: 投稿者の同意を明示的に取得しているか
個人情報保護法の観点でも重要です。投稿者が「サイトへの掲載に同意する」と 明示的に 選択できるUIになっていますか?デフォルト非公開で、ユーザーが能動的にチェックする設計が理想です。
✅ チェック5: 「この商品をお勧めします」と事業者が投稿内容を指示していないか
「〇〇と書いてください」「こういう言葉を入れてください」と投稿者に指示すると、それは事実上の広告です。内容は一切指示せず、自由記述の枠だけを用意してください。
✅ チェック6: Google口コミやTabelogレビューへの誘導を報酬と紐づけていないか
「Googleレビューを書いてくれたら特典」というキャンペーンは、自社サイト以外のプラットフォームへの誘導 なので、そちらの運営側のポリシー違反にもなりえます。さらに、事業者関与が明らかなので景表法上も問題です。
✅ チェック7: 投稿日が古いものばかりで「最新の声」と誤認させていないか
「〇〇年のお客様の声」という日付明示がなく、あたかも最近のお客様の声のように見せている場合、「優良誤認」の観点で別の景表法リスクがあります。日付は必ず明示しましょう。
「報酬付き投稿」はそもそも違法?
ここで多くの事業者が混乱するのが、「じゃあクーポン付きでお客様の声を集めるのは全部ダメなの?」という疑問です。
結論は 条件付きでOK です。以下の3条件をすべて満たせば合法です:
- 評価内容を条件にしない(投稿完了のみを条件にする)
- 関係性を開示する(「特典付き」と明示する)
- 内容を指示しない(自由記述に任せる)
この3つを守れば、「投稿してくれた方全員に500円オフクーポン」は 合法 です。
NG例: 「★5つのレビューを書いてくれた方にクーポン」 OK例: 「ご感想を投稿してくれた方全員にクーポン(特典付き投稿として表示されます)」
この違いがわかりますか?前者は「評価の質」が対価の条件ですが、後者は「投稿したという行為」だけが条件です。後者なら、投稿者が「まあまあでした」と書いても同じようにクーポンがもらえます。
安全な「お客様の声」運用の3原則
実務で守るべき3原則をまとめます。
原則1: 「質」を条件にしない
評価内容・星数・テキストの内容は 一切、報酬の条件にしない。投稿完了だけをトリガーにしましょう。
原則2: 対価を提供したら必ず表示する
「特典付き」「モニター投稿」「PR」のいずれかを 掲載時に明示 する。バッジ形式がおすすめです。
原則3: 投稿の自由を奪わない
内容の指示、文言の強制、削除要求——これらは一切しないこと。お客様が自由に書ける枠だけを提供しましょう。
まとめ:TAIKOBAN が自動で守る8つのルール
TAIKOBANは、日本のステマ規制に対応する唯一の『お客様の声』収集SaaS として設計されました。以下の8つを自動で守ります:
- 評価内容を条件にできない設計 — ありがとうガチャは投稿完了のみがトリガー
- 「特典付き」バッジ自動表示 — 報酬付き投稿は自動で区別
- 3段階の明示的同意 — 投稿者は本文・氏名・写真のそれぞれで公開を選択
- デフォルト非公開 — ユーザーが能動的に同意しない限り公開されない
- Google口コミへの誘導機能は作らない — 自社サイト完結型
- 投稿内容の指示機能なし — 事業者は質問テンプレしか編集できない
- 監査ログ永続化 — 誰がいつ何に同意したかを追跡可能
- 事業者向けガイドライン — 管理画面で運用ルールを明示
「法令対応なんて難しすぎる…」という事業者のために、仕組み自体が法令遵守 になっているのがTAIKOBANの最大の特徴です。
TAIKOBANのフォームには、景表法対応の各機能がデフォルトで組み込まれています。

よくある質問
Q. 「サンプル提供」と引き換えにレビューをもらうのは違反ですか?
A. サンプルが「対価」に該当する場合、関係性を開示しないと違反になります。「商品サンプルをご提供した方のレビューです」と明示してください。
Q. 無料プランのユーザーにレビューを依頼するのは?
A. 無料プランの利用自体を「対価」と見るかは議論があります。「無料プランユーザーからのフィードバックです」と明示しておくのが安全です。
Q. 古いレビューは削除すべきですか?
A. 法律上の遡及適用はありませんが、施行前(2023年9月以前)に集めたレビューも、今後も継続して掲載するなら現行ルールに合わせてチェックした方が安全です。
Q. 消費者庁に相談したい場合は?
A. 各都道府県の消費生活センター、または消費者庁の景品表示法違反疑義情報提供フォームから相談できます。重要な判断は必ず弁護士・弁理士にもご相談ください。
おわりに
ステマ規制は事業者にとって一見ハードルが高く感じますが、正しい仕組みを導入すれば意識せず遵守できる ルールです。
「お客様の声」をサイトに載せたい、でも法律に引っかかりたくない——その両方を実現するのがTAIKOBANです。まずは無料プランでお試しください。
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参考文献:
- 消費者庁「一般消費者が事業者の表示であることを判別することが困難である表示(令和5年内閣府告示第19号)」
- 消費者庁措置命令事例集(2024-2025年)
- 景品表示法第5条第3号
免責事項: この記事は一般的な情報提供を目的としており、個別事案に対する法的助言ではありません。具体的な判断は弁護士にご相談ください。
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